トップに戻る
一次データ AI商談 商談自動化 リード獲得 営業DX

AI商談を自社サイトに46日置いたら、
商談の8割が営業時間外に起きた

2026.08.19|読了時間 約8分

「AIが商談する」と言われても、実際にどれくらい使われるのか、訪問者は本当にAIと話すのか、イメージが湧きにくいと思います。市場が新しく、公開されている実測データがほとんどないからです。

私たちRabona AIは、AIが画面越しに商談する「AI商談」を提供しており、自社のサービスサイトにもこのAIを設置しています。AIが対応した会話はすべて記録・構造化されるため、2026年7月5日から8月19日までの46日間、実訪問者と交わした180件の商談を機械的に集計できました。この記事ではその数字を、集計方法と限界も含めてそのまま公開します。AI商談という仕組み自体の解説は完全ガイドにまとめています。

結論から書きます。商談180件のうち80.6%は、平日9〜18時の外で起きていました。最も多い時間帯は平日の深夜0〜6時です。人の営業が寝ている時間に、商談の大半が発生していたことになります。

実訪問者との商談
180
46日間(2026-07-05〜08-19)
1日あたり平均3.9件
営業時間外の発生
80.6%
145件が平日9〜18時の外
最多は平日の深夜0〜6時(29.4%)
対話が成立
41.1%
訪問者が3回以上発話
(判定可能180件中74件)
連絡先を取得
8.9%
16件で訪問者が自ら
名前・連絡先を残した

この記事で分かること

  • AI商談とは何か(30秒で分かる定義)
  • サイトに置いたAIが、実際にどれくらい商談したか
  • 商談が発生した時間帯の分布(80.6%が営業時間外)
  • 訪問者はAIとどのくらい話すのか(平均112秒・41.1%で対話成立)
  • 興味シグナルとリード獲得の実数
  • 集計方法と、このデータの限界

AI商談とは

AI商談とは、AIが人の営業担当の代わりに、Webサイトや専用URLで顔を見せながらリアルタイムに商談するサービスです。訪問者はブラウザを開くだけで、日程調整もアプリのインストールも必要ありません。AIがヒアリング・サービス説明・質疑応答を行い、会話の文字起こし・AI要約・リード情報の取得までを自動で残します。

電話を自動化するAIテレアポ・AIコールセンターの「画面越しの商談」版と考えると分かりやすいと思います。今回のデータは、このAI商談を私たち自身のサービスサイトに設置して運用した記録です。つまり売っている本人が、売っている道具を使った結果です。

集計の全体像 -- 46日間・180商談

対象は、自社サイトに設置したAIの直近200会話です。ここから社内テスト・動作検証の20件を除いた、実訪問者との180会話を母数としました。期間は2026年7月5日から8月19日までの46日間、1日あたり平均3.9件です。

なお私たちのサイトはこの期間、大きな広告出稿をしていません。オーガニック流入が中心のB2Bサイトでこの件数という点は、読み替えの参考になると思います。流入の多いサイトに置けば、母数はこれより大きくなるはずです。

商談はいつ起きたか -- 80.6%が営業時間外

180件を発生時刻で分類したのが次の図です。「営業時間内」と言える平日9〜18時に起きた商談は、19.4%でした。

商談の発生時間帯(180件の内訳)
平日 0〜6時29.4%
土日23.9%
平日 9〜18時19.4%
平日 6〜9時17.2%
平日 18〜24時10.0%

平日9〜18時以外の合計は80.6%(145件)。棒の長さは最大値を100%とした相対値。

最多は平日の深夜0〜6時の29.4%です。BtoBの検討は「業務が終わったあと」「早朝の情報収集」で進むことが多く、サイト訪問のピークと営業の稼働時間はずれています。問い合わせフォームなら「翌営業日に返信」になるこの時間帯に、AIはその場で商談まで進めていました。

読み方: この数字は「営業時間外にも対応できると便利」ではなく、「商談機会の8割は、そもそも人が出られない時間にある」と読むべきだと私たちは考えています。夜間・休日の受け皿を持たないことは、機会の大半を初めから捨てていることに近い、というのがこのデータの示唆です。

訪問者はどのくらい話すのか

「AIと話してくれるのか」への答えです。180件のうち音声会話が成立したのは153件。その通話時間の分布は次の通りです。

通話時間の分布(会話が成立した153件)
15秒未満4.6%
15〜60秒29.4%
1〜3分45.1%
3分以上20.9%

平均112秒・中央値68秒・最長456秒(この期間の通話上限は5分に設定)。棒の長さは最大値を100%とした相対値。

すぐ切られる通話(15秒未満)は4.6%です。最も多いのは1〜3分の帯(45.1%)で、20.9%は3分以上、設定上限の5分近くまで話し込む訪問者もいます。電話のテレアポでは冒頭15秒の離脱が大きな壁になりますが、自らサイトを訪れてボタンを押した相手との会話は、性質がまったく違うことが分かります。

興味はどこまで引き出せたか

会話の中身も見ます。文字起こしが残る180会話のうち、訪問者が3回以上発話した「対話成立」は41.1%(74件)でした。一方的に説明を聞いて閉じるのではなく、約半数は質問や相談を返しています。

さらに、会話ごとのLLM分析で「情報交換レベル以上」(スコア50以上)と判定されたのは45.0%(81件)です。実際の会話では、料金・導入までの流れ・自社業種で使えるかといった検討段階の質問が中心で、その場で予算感や検討時期まで話した訪問者もいました。

ここが人手との違いです: これらは全件が記録・要約されているため、「誰が・いつ・何に興味を示したか」が営業側にそのまま残ります。従来なら接点ゼロで離脱していたサイト訪問者の温度感が、待っているだけで可視化されていく状態です。

リード獲得 -- 8.9%が連絡先を残した

180件のうち16件(8.9%)で、訪問者が会話の中で自ら名前や連絡先を残しました。フォーム入力を求めたのではなく、会話の流れで「担当から連絡してほしい」となったケースです。

サイト訪問者のフォーム到達率が一般に数%と言われる中で、会話をした訪問者の約1割が連絡先を残すというのは、私たち自身も想定より高い数字でした。会話の記録と要約がセットで残るため、この17件は「何に興味を持ったかが分かっている状態」で営業に渡っています。

集計方法と、このデータの限界

対象
Rabona AIの自社サービスサイトに設置したAI商談の直近200会話(取得上限)。うち社内テスト・動作検証20件を除いた実訪問者との180会話。
期間
2026年7月5日〜8月19日(46日間)。
営業時間外の定義
平日9〜18時以外+土日。祝日は平日扱いのため、実際の「営業時間外」比率はこれよりわずかに高い可能性があります。
対話成立・興味シグナル
対話成立は会話の文字起こしから訪問者の発話回数を数えたもの(3回以上)。興味シグナルは会話ごとのLLM分析スコア(0=失敗、50=情報交換レベル、100=成約見込み)が50以上のもの。いずれも判定材料が残っていない0件は母数から除外し、180件で算出。人手での再判定は行っていません。
限界
自社1サイト・1業種(BtoB SaaS)の実測です。サイトの流入量・業種・設置位置によって結果は変わります。また通話上限5分の設定下での数字であり、上限を変えれば時間分布も変わります。この記事の数字を「どのサイトでも再現される平均値」として読まないでください。

よくある質問

AI商談とは何ですか?

AIが人の営業担当の代わりに、Webサイトや専用URLで顔を見せながらリアルタイムに商談するサービスです。ヒアリング・サービス説明・質疑応答をAIが行い、会話の記録・要約・リード情報の取得までを自動化します。

AI商談は実際どのくらい使われますか?

自社サイトでの46日間の実測では、実訪問者との商談が180件(1日あたり平均3.9件)発生しました。大きな広告出稿のないB2Bサイトでの数字です。

営業時間外にも効果がありますか?

実測では商談の80.6%が平日9〜18時の外で発生しました。最多は平日の深夜0〜6時の29.4%です。人が対応できない時間帯こそが、商談機会の大半でした。

訪問者は本当にAIと話しますか?

判定可能だった180会話の41.1%で訪問者が3回以上発話し、対話が成立していました。通話の平均は112秒で、20.9%は3分以上続いています。すぐ切られる通話(15秒未満)は4.6%でした。

このデータの出どころは?

Rabona AIが自社サイトに設置したAI商談の会話ログを機械集計した一次データです。集計方法と限界は本文の「集計方法」の章に明記しています。

監修

鳥邉 翔Kakeru Toribe

株式会社Rabona AI 代表取締役

東京大学を卒業後、同大学院農学生命科学研究科を修了。国内トップのCRM/MAプラットフォームの開発に従事し、CRM・MA機能をフルスタックで構築。独立後はLLM・音声AIの開発研究に携わり、株式会社Rabona AIを創業。音声AIの研究開発を牽引している。(会社概要

この記事のAIと、実際に話せます

本文のデータを取っているAI商談そのものを、サービスサイトでそのまま体験できます。お申し込みは不要です。あなたが話した内容も、この統計の1件になります。

AI商談のサイトで話してみる