「AIが商談する」と言われても、実際にどれくらい使われるのか、訪問者は本当にAIと話すのか、イメージが湧きにくいと思います。市場が新しく、公開されている実測データがほとんどないからです。
私たちRabona AIは、AIが画面越しに商談する「AI商談」を提供しており、自社のサービスサイトにもこのAIを設置しています。AIが対応した会話はすべて記録・構造化されるため、2026年7月5日から8月19日までの46日間、実訪問者と交わした180件の商談を機械的に集計できました。この記事ではその数字を、集計方法と限界も含めてそのまま公開します。AI商談という仕組み自体の解説は完全ガイドにまとめています。
結論から書きます。商談180件のうち80.6%は、平日9〜18時の外で起きていました。最も多い時間帯は平日の深夜0〜6時です。人の営業が寝ている時間に、商談の大半が発生していたことになります。
1日あたり平均3.9件
最多は平日の深夜0〜6時(29.4%)
(判定可能180件中74件)
名前・連絡先を残した
この記事で分かること
- AI商談とは何か(30秒で分かる定義)
- サイトに置いたAIが、実際にどれくらい商談したか
- 商談が発生した時間帯の分布(80.6%が営業時間外)
- 訪問者はAIとどのくらい話すのか(平均112秒・41.1%で対話成立)
- 興味シグナルとリード獲得の実数
- 集計方法と、このデータの限界
AI商談とは
AI商談とは、AIが人の営業担当の代わりに、Webサイトや専用URLで顔を見せながらリアルタイムに商談するサービスです。訪問者はブラウザを開くだけで、日程調整もアプリのインストールも必要ありません。AIがヒアリング・サービス説明・質疑応答を行い、会話の文字起こし・AI要約・リード情報の取得までを自動で残します。
電話を自動化するAIテレアポ・AIコールセンターの「画面越しの商談」版と考えると分かりやすいと思います。今回のデータは、このAI商談を私たち自身のサービスサイトに設置して運用した記録です。つまり売っている本人が、売っている道具を使った結果です。
集計の全体像 -- 46日間・180商談
対象は、自社サイトに設置したAIの直近200会話です。ここから社内テスト・動作検証の20件を除いた、実訪問者との180会話を母数としました。期間は2026年7月5日から8月19日までの46日間、1日あたり平均3.9件です。
なお私たちのサイトはこの期間、大きな広告出稿をしていません。オーガニック流入が中心のB2Bサイトでこの件数という点は、読み替えの参考になると思います。流入の多いサイトに置けば、母数はこれより大きくなるはずです。
商談はいつ起きたか -- 80.6%が営業時間外
180件を発生時刻で分類したのが次の図です。「営業時間内」と言える平日9〜18時に起きた商談は、19.4%でした。
平日9〜18時以外の合計は80.6%(145件)。棒の長さは最大値を100%とした相対値。
最多は平日の深夜0〜6時の29.4%です。BtoBの検討は「業務が終わったあと」「早朝の情報収集」で進むことが多く、サイト訪問のピークと営業の稼働時間はずれています。問い合わせフォームなら「翌営業日に返信」になるこの時間帯に、AIはその場で商談まで進めていました。
訪問者はどのくらい話すのか
「AIと話してくれるのか」への答えです。180件のうち音声会話が成立したのは153件。その通話時間の分布は次の通りです。
平均112秒・中央値68秒・最長456秒(この期間の通話上限は5分に設定)。棒の長さは最大値を100%とした相対値。
すぐ切られる通話(15秒未満)は4.6%です。最も多いのは1〜3分の帯(45.1%)で、20.9%は3分以上、設定上限の5分近くまで話し込む訪問者もいます。電話のテレアポでは冒頭15秒の離脱が大きな壁になりますが、自らサイトを訪れてボタンを押した相手との会話は、性質がまったく違うことが分かります。
興味はどこまで引き出せたか
会話の中身も見ます。文字起こしが残る180会話のうち、訪問者が3回以上発話した「対話成立」は41.1%(74件)でした。一方的に説明を聞いて閉じるのではなく、約半数は質問や相談を返しています。
さらに、会話ごとのLLM分析で「情報交換レベル以上」(スコア50以上)と判定されたのは45.0%(81件)です。実際の会話では、料金・導入までの流れ・自社業種で使えるかといった検討段階の質問が中心で、その場で予算感や検討時期まで話した訪問者もいました。
リード獲得 -- 8.9%が連絡先を残した
180件のうち16件(8.9%)で、訪問者が会話の中で自ら名前や連絡先を残しました。フォーム入力を求めたのではなく、会話の流れで「担当から連絡してほしい」となったケースです。
サイト訪問者のフォーム到達率が一般に数%と言われる中で、会話をした訪問者の約1割が連絡先を残すというのは、私たち自身も想定より高い数字でした。会話の記録と要約がセットで残るため、この17件は「何に興味を持ったかが分かっている状態」で営業に渡っています。
集計方法と、このデータの限界
- 対象
- Rabona AIの自社サービスサイトに設置したAI商談の直近200会話(取得上限)。うち社内テスト・動作検証20件を除いた実訪問者との180会話。
- 期間
- 2026年7月5日〜8月19日(46日間)。
- 営業時間外の定義
- 平日9〜18時以外+土日。祝日は平日扱いのため、実際の「営業時間外」比率はこれよりわずかに高い可能性があります。
- 対話成立・興味シグナル
- 対話成立は会話の文字起こしから訪問者の発話回数を数えたもの(3回以上)。興味シグナルは会話ごとのLLM分析スコア(0=失敗、50=情報交換レベル、100=成約見込み)が50以上のもの。いずれも判定材料が残っていない0件は母数から除外し、180件で算出。人手での再判定は行っていません。
- 限界
- 自社1サイト・1業種(BtoB SaaS)の実測です。サイトの流入量・業種・設置位置によって結果は変わります。また通話上限5分の設定下での数字であり、上限を変えれば時間分布も変わります。この記事の数字を「どのサイトでも再現される平均値」として読まないでください。
よくある質問
AI商談とは何ですか?
AIが人の営業担当の代わりに、Webサイトや専用URLで顔を見せながらリアルタイムに商談するサービスです。ヒアリング・サービス説明・質疑応答をAIが行い、会話の記録・要約・リード情報の取得までを自動化します。
AI商談は実際どのくらい使われますか?
自社サイトでの46日間の実測では、実訪問者との商談が180件(1日あたり平均3.9件)発生しました。大きな広告出稿のないB2Bサイトでの数字です。
営業時間外にも効果がありますか?
実測では商談の80.6%が平日9〜18時の外で発生しました。最多は平日の深夜0〜6時の29.4%です。人が対応できない時間帯こそが、商談機会の大半でした。
訪問者は本当にAIと話しますか?
判定可能だった180会話の41.1%で訪問者が3回以上発話し、対話が成立していました。通話の平均は112秒で、20.9%は3分以上続いています。すぐ切られる通話(15秒未満)は4.6%でした。
このデータの出どころは?
Rabona AIが自社サイトに設置したAI商談の会話ログを機械集計した一次データです。集計方法と限界は本文の「集計方法」の章に明記しています。
この記事のAIと、実際に話せます
本文のデータを取っているAI商談そのものを、サービスサイトでそのまま体験できます。お申し込みは不要です。あなたが話した内容も、この統計の1件になります。
AI商談のサイトで話してみる